間質性膀胱炎
間質性膀胱炎とは
間質性膀胱炎(interstitial cystitis)は、膀胱に慢性的な炎症が起こる疾患で、「おしっこを溜めるときに膀胱に痛みを感じる」のが特徴です。この痛みにより、**頻尿や尿意切迫感(おしっこが我慢できない)**といった症状が現れます。
単純性膀胱炎(いわゆる普通の膀胱炎)や過活動膀胱などの他の疾患と異なり、細菌感染は認められません。そのため、他の泌尿器科疾患が除外された場合に、この病気が疑われます。
内視鏡検査では、**膀胱粘膜に特徴的な赤色の出血点(ハンナ病変)**が確認されることがあり、診断の一助となります。
疫学と原因
間質性膀胱炎は、女性に多く見られる疾患で、男性の約5倍の罹患率とされています。40~60代の女性に多く発症しますが、若年者や男性でも見られることがあります。
現在のところ、明確な原因は分かっておらず、自己免疫異常、アレルギー、神経過敏、粘膜バリアの異常などが関与していると考えられています。
この疾患は、泌尿器科領域で唯一、厚生労働省により「指定難病」として認定されており、病気に伴う医療費の公的助成制度の対象になることもあります。
治療法について
間質性膀胱炎の治療は、患者様の症状や重症度に応じて個別に検討されます。当院では、以下の治療法を行っております。
1. ライフスタイルの見直し
刺激の強い食べ物(カフェイン、アルコール、香辛料など)の制限や、ストレスのコントロールが症状の改善に役立つことがあります。
2. 内服薬治療
鎮痛薬、抗アレルギー薬、抗うつ薬(神経痛に効果があるもの)など、膀胱の過敏性を抑える薬を用います。
3. 膀胱内注入療法(ジムソ注入)
当院では、「ジムソ(ジメチルスルホキシド:DMSO)」の膀胱内注入療法を行っております。これは、抗炎症作用・鎮痛作用をもつ薬剤を膀胱に直接注入する治療法で、症状の緩和が期待できます。
4. 手術的治療
膀胱水圧拡張術が検討される場合もあります。
全身麻酔管理が必要なため、適宜提携する総合病院へご紹介いたします。
早期の診断と継続的なケアが大切です
間質性膀胱炎は、慢性かつ個人差の大きい疾患ですが、適切な診断と治療を受けることで、日常生活の質(QOL)を大きく改善できます。
「頻尿が治らない」「おしっこを我慢すると痛い」「膀胱炎の治療をしてもよくならない」などの症状が続いている方は、ぜひ一度ご相談ください。患者様一人ひとりに寄り添った治療を提供いたします。
